AIイラストレーションの未来

AIイラストレーションの未来

今日のお話はどうしても画像を引用したいので、スキャンして引用させていただきます。

手元にある資料は1986年、グラフィック社発行のイラストレーション集、

「ザ、ビーグル」です。主にエアーブラシやアクリル絵の具で当時の最先端の

イラストレーターの方々が乗り物のイラストを描いているのを集めた画集です

その中に岡本博さんのCGイラストレーションが何点か含まれています

そのうちの一点を引用させていただきます。

出典 株グラフィック社「ザ、ビーグル」 画像作成者 岡本博
出典 株グラフィック社「ザ、ビーグル」
画像作成者 岡本博

この作品は1985年制作になっています。

CGと申しましてももちろんフォトショップだのイラレだのPainterなんてケッコウな

モノはない時代の事、(ウィキによりますとフォトショップ1.0の発売が1990年)

…..どうやって作成しておられたのでしょうか?ワタシには良くわからないですが…..

画像はドットがはっきりわかる、カクカクな絵ですしグラデーションとかもない絵

ですがとにかく「CGである」という事が驚きで「CGである事」に価値があった時代

だと思います。

もちろん今日的に見れば解像度が粗くて小さなアイコンくらいにしか使えそうにないですが

使用当時はレコジャケに使ってたわけですね。もしかしてホントに「レコード」なのかな?

 

もうだいぶ前ですけど、ぼんやりテレビを見ていたら所ジョージさんの番組で

岡本博さんがたまたまでておられました。どこだったか忘れたけど(湘南とかソッチの方?)で

仕事は引退して今は悠々自適に暮らしておられる様子でした。

やっぱり一流イラストレーターさんは時代のはるか先を行っておられてもはや

夕暮れかトワイライトのイラスト業界なんてとっくに見切りをつけられたのでしょう。

自他ともに認める「ド三流」イラストレーターのワタシとしては羨ましい限りですけど…

いや、そんなことはど~でも良い.

今、「AIイラストレーション」がこの黎明期だと思うんですよね、きっと。

AIったっていわゆる「イラレ」の事ではないですよ、もちろん人工知能です

人工知能が仕事を奪う
迫りくる人工知能

イラストレーターってパソコンの前にいる時間が長くて、作業によっては

アタマはヒマだったりしますからWEBで松尾豊さんの出てる動画なんか随分たくさん見て

人工知能についていろいろと学習しました。

とにかく今は人工知能が目を持ち出した段階なのだそうで、人間が定義しなくても

機械学習でネコはネコと見分ける能力を身に着けているのだそうです。

…ということは画像の切り抜きなんてワンクリックでやってくれるはずなんだけど

最新のフォトショップCCにはそういう機能があるのかな….と思ったらキッチリ

実装されているのですね。CC19.1のAdobe sensei ですか。

そこに何が描かれているかを理解してくれるのでオート着色という道も

ひらけます。もう周知の事実でしょうけど自動着色ソフト、paintschainerですね。

自動着色、貝
自動着色、貝

サイトに行きますと主に萌え絵ですけど見事に着色された、投稿作やらサンプル

やらがあります。見事な着色のものは人間がかなりの割合で指示出ししているようですが

それじゃ省エネにならないので上の貝の絵はほぼ、アップしてオートで塗ったそのままです

ここのサイト運営側としては人間が色々手出し着色することで機械学習のサンプルデータを

集めているのだろうなと思います。つまり日夜、休みなくpaintschainerさん…..いや

インターフェースとしては塗り方によってたんぽぽさん、さつきさんカンナさんという

スナックの源氏名みたいなお名前があるので、そのお三かたは日々イラスト着色の

お勉強をし続けているワケなのですね。決して後退することのない前進のみの進化

です。    チェスのプロが破れ、将棋のプロが破れ、囲碁のプロも破れました。

羽生善治さんは機械学習でAI同士が囲碁を打ち合うことで人間には到底実現不可能な

何万という対局を人工知能がこなし、人には想像もできないような経験の高みに登って

行く、その棋譜の一部を見て「神様同士が対局しているような」というような意味の

ことを言っておられました。やがてイラスト着色ソフトもそうなっていくでしょう。

イラスト着色ソフトは名人級イラスト着色を0.01秒で行うソフトに必ず進化

するでしょう。もはや時間の問題にすぎません。

それではその基になる線画は?

ネコの絵を描いてくださいと言ったら、AIはネコの絵を描くの?

これも着々とその方向に進んでいますね。

認識できるということはすなわちイメージできることを意味します。

言葉とイメージを適切に結び付けた教師データとしてのビッグデータは….ありますね。

フォトリア、AdobeStockeこそが、ソレそのものです。

1億点におよぶ写真、イラストの素材集、その販売をしながらAdobeのAI,

Adobe Sensei (AI)は文字列から画像を生成することを学習していくわけですね。

 

この文章を書きながら初めは「まだ先の事」と思っていたのですが、それほど先では

ないかもしれません。これからAdobeStockeにAIが描いたロイヤリティーフリーの

イラストレーションが並び始める事でしょう。

まず世間は騒ぐでしょう。AIが描いた、創造したイラストレーション。

始めは珍しがられるかもしれませんがすぐに当たり前のことになり、

「AIが描いたイラストであること」は無価値化します。24時間休みなく無限に想像し

続けられるそれはおそらくイラストの(大半を)無価値化します。

イラストは空気か水のように、必要を感じれば蛇口をひねればそこから必要なだけ

必要なものがひねり出せる社会がまもなく出現するわけです。

Adobeはそういったクリエイティブイメージの供給公社のようなものになります。

 

そのときになお、個人として価値を保てるイラストレーターやイラストは

存在するのでしょうか?

ワタシにはわかりません。

AIが仕事を奪う

吉井宏さんの「ペインターワンダーランド」という本を最初に手にした日の衝撃は

今も忘れられません。印象的な文章がありました。

「手がとどいてしまった未来」でしたっけ

(スミマセン。文意はあってると思いますが言葉は違うカモ?手元に本がないので)

そこにはイラストレーターとして一つの望みがかなった喜びと、とまどいと….なにか

「いいのかな?ホントにこれで」みたいなニュアンスが含まれていたような

気がします。それが1995年のことです。岡本博さんから10年後ですね。

こんども色々と「AIがいよいよ絵を描き始めるぞお~!」というカナリア情報が

出てきています。ここから10年もいらないですね。

おそらく…..まもなくです。

間違いないと思います。AIが自動生成したイラストレーションや動画やらの

マイクロストック用の画像がAdobeStockeに並び始めます。

コンピューターグラフィクスはエアーブラシイラストレーターを葬り去ったわけですが

AIイラストレーションはおそらくあらゆるイラストレーター、

画像制作者を窮地に追い込むでしょう。

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な~んて澄ましてる場合じゃないのです。

その端くれとしてはね。

でもエアーブラシリアルも経験し、CGイラストレーションも経験してきた

身としてはその行く末、それが(イラスト業界の)地球最後の日だとしても、

見届けられるなら見届けたいし、その日に立ち会えるのはラッキーとも

言えるし、…..ホントにどうなるんだろう?

 

神の手、AIイラストレーターはどんな創造的なビジョンを私たちに見せてくれる

のでしょう?

見たいような….見たくないような??

 

これからマイクロストックにイラストの作品を積み上げていこうなんて考えている

アナタならここまで考えて行動しないとダメなんじゃないかと思うわけです。

5000点、夜も寝ないで死ぬ思いで積み上げたらあくる日にはAIが日産1万点の速度で同様の

イメージを創造し、登録し、あなたの(ワタシのも、だけどね)5千点を無価値化して

追い越して行くかもしれません。

 

……..さてこれからどんな未来が来るのでしょうね。

自動着色で塗った葉っぱの絵でリース素材を作りました
自動着色で塗った葉っぱの絵でリース素材を作りました

 

 

 

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